現在、日本の企業やお店のウェブサイトやブログのほとんどが、Wordpress(ワードプレス)で作られています。
人気の理由は、無料で使えること、HTMLの知識がなくても簡単に更新ができることがあげられます。
ワードプレスとは
聞きなれないと、「ワードプレス」という単語を聞いても、「わーど・・ぷれす・・・?」とそこで思考停止になってしまうカタカナ言葉。
ワードプレスは、自分でウェブサイトやブログを作れる「道具」だとイメージしてください。
例えば、自宅でキャベツの千切りをするとき、キャベツスライサー(道具)を使うと、お店に出てくるようなふんわりキャベツの千切りが簡単にできますよね。
ワードプレスを使うと、webの専門知識がなくても、プロが制作したようなウェブサイトが簡単に作れます。
そのワードプレスが無料で使えて、しかも簡単にテキストや画像を増やせたり、修正もできるので、一気に普及したのです。
ワードプレスと一緒にでてくるカタカナ言葉
ワードプレスについて調べてみると、一緒にたくさんのカタカナ言葉が出現します。
- サーバー
- PHP(ピー・エイチ・ピー)
- MySQL(マイ・エス・キュー・エル)
- バージョン
これらの専門用語を完璧に理解する必要はありませんが、ワードプレスとどういう関係性があるのかは理解しておくと、ウェブサイト制作会社からの提案を検討するのに役立ちます。
多くのカタカナ言葉に拒否反応が出がちですが、焦らずに続きを読んでみてください。
サーバー
自社のウェブサイトがある場合、すでにサーバーは契約しています。
ワードプレスを使うにあたって、現在利用しているサーバーが、ワードプレスをインストールできるかどうかを確認する必要があります。
ワードプレスが推奨する動作環境は、下記の通りです(2024年6月時点)
- PHP バージョン 7 以上
- MySQL バージョン 5.6 以上 または MariaDB バージョン 10.0 以上
次に契約しているサーバー情報を確認し、ワードプレスが推奨する動作環境を満たせていればワードプレスをサーバーにインストールすることができます。
この情報は、サーバー会社のウェブサイトか、契約中のサーバー管理画面から確認できます。
良く分からないからと、ウェブサイト制作会社にお任せしがちですが、トラブルのもとになる場合もあるので自社でも確認しておきましょう。
PHP(ピー・エイチ・ピー)
PHPはプログラミング言語です。PHPがないとワードプレスは動くことができません。
ワードプレスはキャベツスライサーという道具だと先ほど言いました。
このキャベツスライサーはデザインも良く、装着されているカッターも最新です。
しかし、キャベツスライサーは自分で動くことはできません。
そこで必要になるのが、キャベツスライサーを動かすPHPです。
PHPは道具にエネルギーを送る動力のようなものとイメージしてください。
PHPを使うと、キャベツスライサーは自動で動き、いとも簡単にお店のようなふんわり千切りキャベツを作ってくれます。
つまり、ワードプレスが機能するためにはPHPが不可欠なのです。
MySQL(マイ・エス・キュー・エル)
MySQLはデータベースの名称です。
データベースとは、ほしい情報をいつでもすぐ取り出せるように整理整頓された保管庫です。
この保管庫に新しい情報を入れたり、欲しい情報を取り出したりします。
MySQLとか言うカタカナ語なんて聞いたことない、と思われるかもしれませんが、意外と日常的にMySQLに触れているんですよ。
SNSやネットショッピング、ネット銀行などさまざまなアプリケーションでMySQLが使われています。
例えば、ネットショッピングで自分の欲しい「耐熱ガラスボール」と検索すると、
すぐに多くの耐熱ガラスボールの情報が表示されますよね。
MySQLが耐熱ガラスボールの情報を整理整頓して保管しているため、求めた情報をすぐ取り出して私たちに表示してくれているのです。
MySQL(データベース)もワードプレスにとってなくてはならないものだと理解できますね。
バージョン
バージョンは「より良いものにパワーアップするため、改良が加えられたもの」です。
今のままでも使えるけれどバージョンアップすると、「より快適で」「より安全に」使えるようになります。
例えば、iPhoneを使っていると、定期的にソフトウェアのアップデートの案内がありますよね。
アップデートをせずともiPhoneは使えますが、正常に機能しなくなったり、セキュリティに弱い部分が出てきて、そのまま使い続けていると予期せぬ不具合が起きる可能性があります。
サーバーや、PHP、MySQLにもバージョンがあります。
iPhoneの例と同じように、古いバージョンでも使えますが、処理に時間がかかったり、最悪の場合はウェブサイトの改ざんや情報漏洩に発展する可能性もあります。
ワードプレスをインストールするときには、サーバーやPHPなど各種バージョンが最新のバージョンかどうか、も確認するようにしましょう。
ワードプレスのデメリット
ワードプレスは良いことずくめに見えますが、デメリットもあります。
無料ゆえ、電話やメールによる手厚いサポートはありません。
また、定期的なアップデートがあり、その都度の対応が必要です。アップデートせず放置しておくと、セキュリティや機能面で不具合が出る可能性があります。
自社で対応できない場合は、制作会社にお願いすることもできますが、その都度費用は発生します。
ワードプレスを導入する前に、メリット・デメリットを理解して納得した上で、導入の可否を決めましょう。
まとめ
ワードプレスは、無料で使えて、専門知識がなくてもウェブサイトの更新ができる便利な道具です。
しかし、
無料だからとりあえず使ってみよう、
よく分からないからプロに任せておけばいい、
という安易な姿勢は危険です。
ワードプレスに関する最低限の知識を持っていれば、ウェブサイト制作会社との打ち合わせでも、確認すべきポイントがわかります。
ぜひこの記事でワードプレスとはなにか、初めて使用するときにチェックすべきポイントはなにか、がわかっていただけると幸いです。